闇を纏いし者との激闘!「こしあん1kgを消化せよ!〜その2〜」
前回の戦いから早数週間。
奇しくも敗北を喫してしまった俺は次のバトルに勝利する為に日々トレーニングを重ねてきた。
味付けの濃い飯を食いまくり、甘味への耐性を付けたり、チューペット10本一気飲みしたり…。
このまま敗北を許してしまう程俺は呑気では無い。
着々とネクストバトルへの準備を進めていたワケだ。
今ここにリベンジを宣言するッ!
前回の敗北要因としては、こしあんをそのままで食ったのがいけなかった。
相手の情報をよく知りもせず、単独的な行動に走った自分が情けなく思う。
よって今回は事前に念入りに調査をし、あらゆる方面から分析をし続けた。
数週間にも及ぶ試行錯誤の結果、俺はある結論を抱く事になった。
そのまま食うのがダメだったら…
凍らせばよくね?
「数週間も考えてそれかよ!」という野次は置いといて、
画期的な方法を編み出した俺としては早速実行に移す事にした。
凍らせるとは言え、時間が経てばやがて融け始め、結局はそのままと変わらない状態になる。
だとしたらいつ融けてもいいように何か保険をかけてみてはどうだろうか。
その保険とは他の何かで味付けする事である。
最近別のチューペット10本を貰って処分に悩んでいた時、友人がアドバイスをくれた。
だったら混ぜてしまえばいいのではないかと。
こしあんという和風の甘味にチューペットジュースという洋風の甘味がマッチして良いのではないだろうか。
期待と希望と絶望を胸に抱き、まとまった所でチャレンジが始まった。
さぁ、前回チャンピオン「こしあん様」の入場で御座います。
お前…以前より量増えてないか?前回で結構食ったと思うんだが…。
凍らせたからって量が増える事は無いだろう…気のせいだ、うん。
フルーツぷよんぷよんwwwwww商品名がステキすぎる。
まさか、またコイツの顔を伺う事になっちまうなんてよ…。
俺とお前ぇの間にゃぁ、何か強い絆で結ばれているかもしれんな。
というワケで今からコイツ等を混ぜたいと思う。
ガチガチのこしあんはまるで宇治金時を思い出させる。きっと味的にもまいう〜なハズだ。
そしてシロップ替わりにフルーツチューペット。う〜〜〜ん、こりゃあ美味そうなモノになる予感。
まずはこしあんの方からどんぶりに入れようとするが、固くて出てこねぇ…。
しまった、予め少し解凍するんだった…orz 物凄い力いるぞコレ!これじゃ戦闘前に俺が敗北を喫してしまう!
しょうがないので少し待ってから入れる事にした。
やがてほどよい固さになり、どんぶりの六分目ぐらいまでこしあんを投入する。
うわぁ…やべぇコレ…。早くも甘ったるい匂いが俺の嗅覚を刺激してきやがった。
向こうはいつでも臨戦体制ってワケか。俺も気合を入れないとな。
続いてチューペットを注ぐ事にする。
一本一本開けて、味はランダムで投入。赤とか緑とか黄とかあったが、ぶっちゃけ覚えていない。
さすがに全部は入りきれなかったので、5本まで投入完了。
そして完成だ!!
まずそう…。
「OH! MY! コンブ」ですら見た目は美味しく作れるのに、コレと来たら…。
これは一体どこの汚物だ。俺の腹の中じゃなくて浄水場が正しい行き場だろ。
外見からして俺の戦闘力を削ごうとする恐ろしい存在、「こし氷チューペット風味(適当に命名)」
グダグダ言ってる間にも俺のモチベーションはジェットコースターの急降下の如く低下中なので、とっとと終わらせる。
それでは、いっただっきま〜す♪
ぱっくんちょ♪
………。
……。
…。
ごめんなさい、全然おいしくない。
まず甘い!甘ったるい!凍らせても意味ない程甘い!
こしあんの甘さはホント反則的だ。一度口にすればその甘味が一気に口の中に広がり、早くも飽きさせてくれる。
幸いなのがジュースの甘味で多少まろやかになっている事だ。
だがまろやかとは言ってもタカが知れている!すぐにこしあんという強力なカウンタースペルが発動し、味を打ち消す。
恐ろしい…恐ろしいよこしあん。こんなに食べる気を無くすモノは他に無いよ…。
この甘さで俺鬱になれる自信あるよ…。
母さん…ボクはまた負けてしまうかもしれない…。
しかしそれでも黙々と一口ずつこの汚物こしあんを口に運ぶ。
もはや俺は一言も発する事な無かった。ただスプーンを器から口へ…器から口へと運ぶロボットだ。
見るのでは無い…感じるのでも無い・・・何も考えちゃダメだ!!
しかもだんだんジュースまでがこしあんに侵食されて、こしあんジュースになってきやがった。
俺をあの世とこの世を繋ぎとめている鎖まで断つつもりかぁあああああ!!お前実は意思持ってるだろ?
しかも心成しか微妙に腹が痛くなってきやがった。腹痛発動までは早すぎる…これは何?拒否反応??
どちらにしろ俺の本能までが警告を出している事には違いなさそうだ。
だが俺はここで逃げるワケにはいかない!2度も失敗しない漢、それがこの俺だッッ!!
俺は無我の境地に入りつつひたすら食していた。
…一体どれぐらいの時間が経ったのだろうか…。
しかし永き戦いの末、俺は無事に完食する事が出来た!
やった!!やったよパトラッシュ!!ついに俺は彼奴をデストローイする事が出来たんだ!!
冷静に考えると全く以って意味の無い企画だが、それでも俺は達成感に満ち溢れていた。
意味有る企画が重要なのでは無い、何かの目標を定め、それに向かって一心不乱に努力し、その成果を叩きだす。
この一連の流れを俺はこの企画に見出した。よって決して無意味では無い(…と信じたい)。
うん、やっぱり冷静に考えるとアホですwww
…さて、まだあと少し残っているんだよな。
こしあん1kg消費企画。次回でラストにしたいと思う。
最後に相応しい、素晴らしいメニューを考えておくつもりなので、それまで適当にご期待下さい。